7月3日 6日目

コルチナ→ベネチア→ジュネーブ→シャモニーへ移動日

コルチナからシャモニーに陸路一日で移動するのは難しい。ミラノかクールマイヨールで一泊することも考えたけど、色々調べてみたらベネチア-ジュネーブ間にLCCが飛んでいた。

ところが、この日はコルチナに来てから一番の天気。昨日と入れ替わってくれれば良かったのに、と思いながらも8:30のバスでベネチアの空港に向かった。

ところで、これは早朝に撮った景色。この時間に散歩してるのは日本人ばかりだ。みんな時差の関係で早く起きるんだろう。そしてツアーの人が大半なので、毎朝人が変わる。その中で会った人と後に再会するとは、、、。

周りの山はこんなに良く見えている。

これも、、、 

これは5Torri。

ホント今日は最高の登山日和。 

この写真は飛び立ってから撮ったコモ湖(?)の上空。

10:30にベネチアマルコポーロ空港に着き、Easy Jetのカウンターに行くと、受付は11:35から と言われた。

Web check inしていたのでそのまま乗れると思ったら違った。Easy JetはLCCらしく日本からネットで予約できるけど、預け荷物は幾ら、座席指定は幾らとか、オプションを申し込むとだんだん高くなる。一番安い値段は、一人三千円台、ただし荷物は持込のみで自由席。で、大きいザックを預け、前の方を座席指定したため、二人分で€131.15(約¥18361)だった。Bording passは自分でプリントアウト。

しばらく日陰で待機し、無事チェックイン。プリントアウトした搭乗券にターミナルは3とボールペンで書いてくれた。お昼時だったので、セキュリティエリアに入ってから、サンドイッチやコーヒー、水(持っていたのは没収された)などを買い、ついでに2階のはずれの喫煙所に寄り、ゲートへ。結局出発前に食べてしまった。機内よりは安いけど、やっぱり空港は高い。

右側の窓から見えたマッターホルン(たぶん)。 

間もなく左側の連中が騒ぎ始めた。急いで見に行くとモンブランが見える。直ぐに妻にも知らせた。 

14:50。ジュネーブに到着。

バスの時間までは2時間以上ある。バス停を探しに行くと、バスはもう来ていたので、運転手に頼んで、荷物を入れさせてもらった。涼しい空港に戻りブラブラしていると、晩御飯になりそうなものを売っている店があったので、早速購入。

17:15バスは出発したが、市内は渋滞。途中バスターミナルに寄り、市内を抜けるのに50分くらい要した。バス代は往復二人で€102.20(約¥14308) 。

所要時間は2時間のハズ。こんなんで予定通り着くのかな?と思っていたら、高速に入ってからは早かった。 

バスは、ほぼ時間どおりに駅前に到着。ホテルに行く前、まずは、大荷物を背負ったまま、バルマとソシュールの銅像に寄った。 

そして、指差す先には、 

モンブラン!

下を流れるのはボソン氷河。 

ミディの鉄塔も良く見える。

いい天気過ぎて、うれしいやら悲しいやら、、、。

ホテルにチェックイン後、スーパーに行き、酒を仕入れて準備万端。今から思えば、酒はジュネーブ空港の免税店で仕入れとけばよかった。その時は、荷物が多かったのでスルーしていた。

泊まったのは、Hotel de l'Alve、ネットで直接予約を入れといた。バックはミディ針峰群。通された部屋のベランダからもモンブランからミディ針峰群が見渡せる。凄い景色だ。 

 

7月4日 7日目

フローリア小屋とブレバンへ行ってみた。

朝起きると微妙な天気。天気予報も曇り時々雨。少し街中の散策でも、と、水だけ持って出かけたが、直ぐ近くにフローリアへ続く道を発見。そのまま行ってみることにした。

9:19。フローリアまで50分の表示。それくらいで行けるなら、と、ここで行くことに決めた。的確な判断と素早い行動の見本だ(行き当たりばったり、とも言う)。

ここからは、車が1台通れるくらいのジャリ道。 

登るにつれ花が出てくる。

マツムシソウの仲間。 

シャモニーシラナイソウが出てきた。 

キキョウかナントカシャジンの仲間だろう。 

道端に、ブルーベリーがなっている。

行動食も持たずに登ってきたので、酸味と程よい甘み、ちょうどピッタリだ。

ウスバシロチョウ(最近はウスバアゲハとも言う)が、花の蜜を吸っている。 

9:42。フローリア小屋に着いた。

小屋ではなくシャレ-と書いてある。 

凄い花だ!これだけの花を育てるのは、一日中手入れしないと出来ないんじゃないか?

小屋の人も含めて、まだ誰も来ていない。

早速、写真を撮りはじめる。 

そのうちに、何人かが登って来るようになり、みんな写真を撮りだした。

そして、モンブランバックの一番いいテーブルでも。 

まだ、小屋の人も上がってこないので座り放題、飲み物食べ物はないけど。

ここの看板メニューはオムレツだそうだ。黒板には、トマトサラダとかオムレツとか書いてある。間もなく小屋の人が上がってきたが、準備もこれからだし、まだお腹も空いてないし、と下ることにした。10:10。

 途中、プラへ15分という分岐があった。

ならば、と、素早い行動だ。

道端にジギタリス。

毒だけど、心臓の薬でもある。 

コヒョウモンモドキかな?

こんなことをしているうちに、もう一つの分岐に気が付かず、遠回り。 

有名なプラの教会に着いたのは11:15。

15分のはずが1時間になってるぞ(^_^;)

このショット、光線の関係で午後の方が良い、らしいけど、行ける時に行くのが正解。

バス停でシャモニー行きの時間を確認すると、次は12:00ころ。ならば、と歩いて行くことに。

公園の様な所から、 ラフティングのゴムボートが出ていった。

このまま下ると街中を通ることになるけど、おもしろいんだろうか?

そして街に戻り、おいしいパスタ屋さんで昼食。喉が渇いていたのでビールがうまい。ついでにワインも頼んでしまった。食事が終わるころ、強風が吹いてきた。お店の人は大急ぎでテーブルの上を片付け、さらにはプランターまでも片付けてしまった。お客さんたちもみんな中へと移動、残りは私達だけ。妻がチェックを済ませる間、私は荷物を抑えていた。

その後、インフォメーションに行き、日本語の上手なベルナデットさんに相談。「今日、フローリアとプラへ行ったのは最高よ。今日は予報より天気がいいので、動ける時に動いた方がいいわよ。」と、急遽ブレバンに行くという的確な判断と素早い行動をとった。その他にも、「バルムは風の通り道だ。モンブランマルチパス、ずうっと天気が良ければお得だけど、良かったり悪かったりなら、その都度買った方がいい。ただし、ミディだけは、他一か所とのセットがあるから、そっちを買いなさい。フレジェールのケーブルは、行きはプラ→フレジェール→インデックスと乗り継ぎ、帰りはフレジェール→プラというスペシャルチケットがある。シャモニーでは風が吹いて、それが止むと雨(今日は降らなかったけど)。」など、たくさんの情報をくれた。なお、ベルナデットさんは”インデックス”と言っていた。”ランデックス”と言う人もいる。

彼女は、夏は確か月曜を除く毎日夕方(それと、もしかしたら今日のように昼も)、観光案内所に居て、日本語で相談に乗ってくれる。噂では、「機関銃のようにしゃべり、うるさいくらいに親切だ。」と言われているけど、コルチナのマヌエラさんの方が、、、(以下自粛)。

ブレバンへは、観光案内所の裏手の坂(結構急)を登った所が乗り場。ケーブルを二つ乗り継いで登る。晴れていれば、モンブランが正面に見える、、と思う。二人で€59(約¥8260) 。

シャモニーに戻り、スネルスポーツで山用のガスボンベ(小さい方¥718:領収書に日本円が書いてあった) を買った。これで、暖かい飲み物やカップヌードルが食べられるぞ!

そして、スマホのsimを買いに郵便局へ行った(シャモニーでは電話屋さんではなく郵便局で売ってる、とネットに出ていた)。が、ミニsimしかなく、マイクロsimの入荷は8月中旬とのこと。結局イタリアを出て以降は、電話とネットは使えず仕舞になってしまった(・。・;

妻は、何でそんなものにこだわるの?、と不機嫌そう。

ところで、スネルスポーツから郵便局への移動中、こんな方に会った。「informationは何処?」と道行く人(外人)に聞いていた。日本人らしいので、

私達:「ここを行って、あの建物が、、、」

おばさんはそちらへは向かわず、

おばさん:「山から下りた後、街の中で骨折しちゃって、医者に行ったら、手術と言われたけど高いからギプスだけしてもらって入院はしなかった。山は行けなくなったから、ハイキングコースでも教えてもらおうとinformationを探してたのよ。(この時点でポジティブだ)」

私達:「保険に入ってるなら、連絡すれば、帰りの飛行機とかも手配してくれますよ。

おばさん:「25日まで居るつもりだから、それはいいの。」

私達:、、、(心の声;オイオイ、、、痛いだろうし手術しないで骨が変に固まったらどうするの、、、ポジティブ過ぎじゃない?)

ポジティブおばさん:「話し相手がいないから、私の泊まってる安いスキー宿に移らない?ブレバンのロープウェイ乗り場のとこ。」

私達:「毎日、あそこまで登るのはちょっと、、、」

ポジティブおばさん:「あなたたちは何処へ?」

私:「郵便局に(simを買いに行く)用事があって、。」

ポジティブおばさん:「あら、私も重いカメラとか持つの大変で、日本に送りたいから連れてって」

とすぐ向かいの郵便局に同行。おばさんは、日本語を駆使して(スーパーポジティブだ)、段ボールの大きさや重量、中身などの説明をしていた。simを手に入れられなかった私たちは、「お先に失礼します」と郵便局を後にした。彼女は名残惜しそうだったが、退散?した。

スーパーポジティブおばさんは、そのまま25日まで滞在したんだろうか?

 

7月5日 8日目

シャモニーで行きたかったうちの一つがここ、ラックブラン。

天気予報でもまあまあの天気。しかし、ミディに行くにはちょっと悪そう、という事で、下調べしてあったデータとベルナデットさんから教えてもらった情報をもとに、バスとケーブルを乗り継いで。

なお、シャモニー一帯のバスの無料パスはホテルで貰える。と、ネットにも出ていたが、ベルナデットさんに改めて言われ(そう言えば貰ってない)、フロントで貰っといた。もしかしたら、自分から言わないと貰えないかも。


より大きな地図で 2014_07_05_Lac_Blanc を表示

プラ行きのバス停はホテルから通りに出て直ぐ。プラのバス停からケーブル乗り場は直ぐ近くだし、みんなが歩いていくので直ぐわかる。チケット売り場で、行きは、プラ→フレジェール→インデックス、帰りはフレジェール→プラというスペシャルチケット、€47(約¥6580)を買って乗り込んだ。ガスがかかったり切れたりだし、インデックスへはペアリフトなので、乗り継ぎの合間に合羽を着た。  

9:34。ペアリフトを降りたところで準備を整え出発。一時間15分って書いてあるけど、、

 ゲレンデを横切り、ルートに入ると下り気味の道。

早速出てきたアルプススミレ。

後で調べたら、ビオラの原種らしい。 

こちらはキジムシロの仲間 

コケモモ。

これは日本と同じだ。 

アルペンローゼもたくさん咲いている。

山をバックに写すとその名のとおりの雰囲気だね。 

 晴れていれば、モンブランを正面から見られる、が、このとおり。

オオバキスミレに似ている。

アルプスキスミレらしい。 

アカツメクサみたい、と思っていたら、アルプスツメクサ。 

 ゴマノハグサの仲間だろう。

ここにもある、悪魔の爪、綺麗な花なのにかわいそうな名前。 

 こうして写真を撮りながら歩いていくと、グループが追いついてきた。ブルガリアから来た人達だそうだ。知らず知らずのうちにチケットを落としていて、「これは君たちの?」。探してみると妻のものだった。おまけに「写真を撮ってあげるよ」と撮ってもらったのがコレ。「皆さんのも撮りましょうか?」と言っても「いいよ、いいよ」。お礼だけは伝えたけど、先に行ってしまった。

 まもなく、立派なケルンがあった。バックは、グランモンテ。雲がいい感じにかかる。

その右にはメールドグラス。上の雲が無ければ、グランドジョラスも見えるだろう。 

ラックブランにつく手前には、登りがある。その先にアイベックスを発見。気づかれないようにと思いながら、一生懸命登って追いついた。すると、私たちを気にはしてたけど、登山道をゆったりと横切って行った。 

11:27。ラックブランに到着。

シェズリー湖まで20分とあるけど、せっかくだから、ここでお昼にしよう。

上の表示板の後ろに写っている小屋の裏山に登り、湖を見ながら、 

 スーパーで買ったバナナやトマト、日本から持っていったナッツとカップヌードル。外国に行くとこのカップヌードルが旨いから不思議?あと写真には無いけど、成田で買ったロイズのチョコチップ。微妙な組み合わせだが、持参食料はいつまでも置いとけないし。でも、この景色を見ながらの食事は最高!

ミディ針峰群は、針の先っちょだけ見えている。

大きな画面で見れば、なかなかいい絵だ。 

シェズリー湖の方から登ってくる人達。スカイラインに映える。もう少し天気が良ければ。

12:12、出発。

まだつぼみのようなので良くわからない。

アルプスシラナイソウ、その2だか3だか。 

キンポウゲの仲間でしょう 

途中、一箇所だけハシゴ場を下る。ここですれ違った家族連れも子供が登っている写真を撮っていた。 

逆さモンブランで有名?なシェズリー湖。モンブランが見えなくても、結構絵になる。 

コザクラの仲間があった。

シャモニーコザクラに決定。 

チングルマに良く似ている。花が終わっているので、元がどんなかわからないけど。 

道端にあったベンケイソウの仲間。登山道に腹ばいになって撮影した。すれ違った人、ごめんなさい。 (追記:和名バンダイソウだそうだ)

斑模様のある、その名もウズラハクサンチドリ。葉っぱにも斑模様がある。 

そしてこちらはシロバナハクサンチドリ。 

ユリの仲間だろう。 

 シャモニーの谷の奥が見える所までやってきた。画面左がバルムの方向。ここから谷に直接下りることもできるが、私たちはフレジェールへ。

 ちょっと急な下りもある。

シソ科のようでもあるが、何だろう? 

Hypericum maculatum オトギリソウの仲間だ。

ランの仲間。

きっとシャモニーランだ。

この辺りからフレジェールへの登山道周囲の斜面は一面のアルペンローゼ。満開から微妙に過ぎていた。

15:30頃、フレジェールの駅越しにモンブランが見える筈の所まで来た。トンガリはミディだろうか?写真を撮りながらだったせいか、ラックブランから3時間以上もかかっている。それに、この最後のわずかな登りが微妙にきつい。

ケーブルを降りると、走る人がいる。もしや、と思い我々も走り、バスにはギリギリセーフ。次のバスは1時間後だった。

お風呂に入り、部屋のベランダでモンブランを見ながら晩御飯を食べ、あとは寝るだけ、みたいになっていた。すると、ボソン氷河に夕日がさす。頂上はまだ昼の光だ。急遽、バルマ広場に出かけることにした。

 しばらく見ていると、頂上も夕日で色づき始めた。

このころ広場にはたくさんの人が集まって、みんな感激していた。もちろん我々も。

 ミディが見事に染まってきた。

雲があるのが、美しさを倍加。

ところで、モンブランは4810m、ミディは3842m。その差約1000m、日の当たり方が違う。

ついでに、ミディのケーブル駅まで散歩しての帰り、モンブランエキスプレスのかわいい電車がやってきた。すぐそば(この電車の後ろ方向)にシャモニーより一つ手前の駅がある。駅名は知らない。日本なら”南シャモニー”かな?

薄暮、というよりほぼ暗くなってからホテルに帰り着いた。バックのミディ針峰群とホテル、なかなか雰囲気があるなぁ。

 

 

 

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