7月6日 9日目
今日は山はお休み、アオスタに出かけた。
朝起きたらいい天気。しかし、ベネチアでも会ったTさんとアオスタで合流することになっていた。こんな天気のいい日に山にも行かず、わざわざ2時間もかけて出かけるなんて、、、。と、妻は渋々バスに乗った(と思う)。
ベランダから見えた、朝日に染まるモンブラン。
上の画面の左の方、斜めに光が当たり始めた氷河。
そしてミディにも朝日が当たり始める。
ずっと眺めていたいけど、朝食にしないと。コンロでお湯を沸かし、梅干しとお茶、それとすぐ近くの朝からやってるパン屋さんのパンにコーヒーだ。朝の梅干し(毎年、妻が漬けてくれるのに感謝)は我々には欠かせない。
バスは駅前から発車。係の(チョットベテランの)おねえさんが、A4にプリントアウトされたチケットにボールペンでチェックを入れて乗車 。8:30.
モンブランの真下をトンネルで抜けると、イタリア。トンネルの入り口と出口には、高速の料金所よりはちゃんとしたゲートがある。昔のパスポートコントロールの名残かな?いずれにしろ、私たちは乗ったまま。
45分でイタリア側に抜けた。バスターミナルでAosta行きのバスに乗り継ぐ。すぐ隣から出発するようだ。
イタリア側から見たモンブラン。見えてないけど、、、。
今年は、この上の国境越えのロープウェイの架け替え工事中。そのおかげで、予定変更を強いられ、ここクールマイヨールのホテルのキャンセルのため、大変な苦労をした(「はじめに」に書いてあるExpediaとのやりとりがそれ)
Aosta行きのバスが来た。A4プリントの2枚目に運転手さんがチェックを入れた。そういえば、座席指定もされてたけど、みんな勝手に座ったので指定の意味はなかった。我々も窓側の前後の席にして車窓の景色を楽しむことにした(途中眠ったけど)。値段は、 シャモニー→クールマイヨール€44(約¥6160)
クールマイヨール→アオスタ€11.6(約¥1624) 。それと、帰りのバスを遅らせたので、変更手数料€6(約¥840)。国境越えの45分がずいぶん高いぞ、、、。AostaのターミナルでTさんと待ち合わせの予定だけど私達の方が1時間くらい早着だった。中途半端に眠ったので、妻はベンチでぐったり。私はインフォーメーションを探しに周囲を探索。近くまで行ってはいたが、こんな細い道の先にあるはずはない、と別方向へ。なんだかんだと1時間近くうろついてしまった。
ターミナルに戻り、ミラノから来たTさんと合流 。Tさんはおいしいワインをお土産に持って来てくれた。帰りバスの変更の手続きをしてもらった後、繁華街を歩き出した。すると、妻の肩をポンポンとする人が。コルチナの早朝、会った人だった。右の黄色い服を着てる人。自由時間にお土産を買っての帰り、妻に気付いたそうだ。お土産の話で盛り上がりながら、歩いているのがこの写真。そして、インフォメーションを知っていたので、教えてもらった。
旧市街への城壁の門の脇にインフォメーションはあった。さっきはこの手前30mくらいまで来てたのに、、、。
市内の地図をもらい、先ずは腹ごしらえ、という事で。
路地の奥にトラットリアが見えた。
Tさんがメニューを見ながら説明してくれている。
3人がそれぞれ別料理を頼み、シェアして食べた。名前は忘れたけど、でっかいラビオリみたいなやつ(中身は魚のハタの仲間だったかな?)、鶏肉とトウモロコシのマッシュ添え、写真にはないがパスタと、もちろんビールにワイン。暑かったので美味しい。
お腹も満ち足り、遺跡を見に出発だ。
Aosta にはローマ時代の遺跡が点在している。
Sant’Olso教会の脇にある尖塔。
この教会入れるのかしら、と、おそるおそる扉を開ける。
テアトルと書いてある路地を進むと、
Romano競技場だ。
ローマのコロッセオよりはずっと小さいけど、その分近くに寄れる。
遺跡のバックが山、というのもイイ感じ 。
これがその案内図。その時は、あれがナントカで、それがナントカで、と見比べていたけど、すっかり忘れてしまうのが世の常だ。
時計は20分を示している。我々のバスの出発は45分だから、あと一か所だけ、見て行こう。
そして、慌ただしく教会の中を見た。
バスターミナルへ向かう途中、街中の広場ではフットサルをやっていた。そこを通りかかると行きも帰りも「ニッポン」の大合唱をしてくれた。日本人はこちらでは目立つのかも、、、。
途中、昔ぁし両替に行ったとおぼしき銀行の前を通った。今日は日曜で、鉄砲を持った警備のおっちゃんがいなかったので、良くわからなかったけど、イメージが合ってる。
バスターミナルでは、出発時間の違うTさんを置き去りにして、出発。お土産のワインはシャモニーでおいしくいただきました。ありがとう!
付け加えれば、帰国まではもちませんでしたが、、、。
7月7日 10日目
エギーユドゥミディ観光後、中間駅からモンタンベールへハイキング。ラックブランとともに、シャモニーでは是非行きたかったところ。
昨日、晴れの一日を地上で使ってしまった。今日が天気悪かったら、、、とベランダに出るとミディの山頂が望める。そそくさと準備をして出発。天気は晴れのち雷だった。
より大きな地図で 2014_07_07_Montanbell を表示
もう顔なじみになった、朝7:00からやってるパン屋さん。フランスパンのサンドイッチなどを仕入れ、ミディケーブルの駅に向かった。チケット売り場では、一日で2か所行けるセット券€113(約¥15820/二人)を購入し、列に並ぶ。周りはクライマーだらけの中を7:34出発。山頂がチョコッと見えている。
ロープウェイを乗り継ぎ、登っていく。これは係の人が開けてくれた小窓から見たモンブランの肩。行った人ならわかるだろうけど、ミディ山頂駅に着く時の傾斜は、ほぼ垂直に感じるほど。
7:48。着いて直ぐ登山者が最初に踏み入れるリッジを見に行った。まだ誰も歩いていない。手前の通路では、ザイルを出したり、アイゼンを付けたりと準備中だった。いつかここから岩登りに行ってみたい、メールドグラスを滑ってもいい、なぁ。
ロープウェイの山頂駅から、さらに上。ロケットの頭みたいなのがあるのがミディ山頂。この写真を撮るために通路をウロチョロしていたら、頭がクラクラする。それもそのはず、シャモニーから標高差2700m、20分で富士山より高いところまで連れて来られたんだから無理も無い。歩きで登ればだんだん薄くなる空気にも少しは慣れるけど、歩いたら標高差2700mは1日では絶対登れない。
展望台にはエレベーターで昇る。結構混むのか、順番待ちテープで分けた通路がある。朝早いので待ち時間は無し。
ここの表示は「1階、2階、、、」ではなくm表示。あと2mで山頂だ。係の人は、「展望台は凍ってるから、足元に注意して!」と何度も言う。8:07。
そして、ロケットのどてっぱらに3842mとあるテラスに出た。
目の前には、グランドジョラス北壁(左端の岩壁)からダンデジュアン (右端のピーク)が見える。
右に目を移すとモンブラン。残念ながら、今日の山頂はガスの中だ。
リッジを登山者達が下り始めた。けっこうビビっている人もいる。
我々は後から来た人の写真を撮ってあげたり、写真を撮ってもらったり。バックはモンブラン。柵の向こうはヴァレブランシュ。
下の展望台(ロープウェイの終点)越しにシャモニーの街が見える。
上の展望台には昨年からこんな施設ができた。
名前は、Step into the Void(虚空へのステップ)。
エレベーターからすると展望台をぐるっと回った所に、空中に突き出したガラス(アクリルだろうけど)の箱。
靴の上からスリッパを履いて乗り込む。カメラやビデオは持ち込み禁止で、係員に渡して撮ってもらう方式だ。 ここでも私達は待ち時間無し。9:30以降は予約が必要とか何とか書いてあった。
私達はガラス箱の端っこまで行って振り向いた。
係の人は色んな撮り方をしてくれる。
横からだったり 、
ちょっと高い位置からの俯瞰だったり、
足元は何も無い。1120m以上と言ってた、気がする。
展望台に戻り、近くのミディ針峰群を写す。
よぉく探すと50km先のマッターホルンも見える。
8:58。下りのロープウェイに乗る。またも貸切。これは先ほどのリッジを横から撮影した。
中間駅付近から見上げたミディ。
先程すれ違ったゴンドラは満員だった。上はこれから大混雑なんだろうなぁ。
モンタンベールまで2時間15分と書いてある案内板。を見て歩き出す。9:07。
この時間表示は「タダひたすら歩いたら○時間」という意味なので、写真を撮りながら、休憩、昼食と考えれば、倍くらいの時間をみておけばいいだろう。
始めは下り。ほとんど誰も歩いていない。
その直後「ピー」という甲高い音がした。ひょっとして、、と思い、そっと覗き込むと、岩の上には、
マーモットが居た。さっきのは、警戒の鳴き声。
もっと近づこうと歩き出した瞬間に消えた。
ミディバックのアルペンローゼ。
ちょっとでも日が当たれば、いい画になったのに、、、
キンポウゲの仲間かなぁ?
お花畑のバックにはミディ針峰群。
10:15。しばらく歩き、真っ平な岩を見つけ、休憩がてら行動食。
素晴らしい景色に笑顔の専属モデルを撮影(のっぺらぼうではなく、画像を加工)。
行動食というより、予備に買ったサンドイッチを食べて。
後ろは赤い針峰群、一昨日行ったラックブラン方向だ。
私たちが座っている岩から道が見下ろせる。後から来た人達が楽しそうに歩いて行く。
歩き出したとたん花があり、早速撮影。
イワカガミみたいだね、と話していた。後で調べた名前は、イワカガミダマシ。 もう少しましな名前にした方がいいかも。ウスイロイワカガミとか、、、。(追記:イワカガミモドキとも言い、実はサクラソウの仲間)
赤い針峰群が歩く方向に見える。ちょうど目の高さに浮かぶ雲が、アクセントになって良い。
キランソウの仲間かな?
それが大きくなった?
イブキジャコウソウの仲間かも。
見上げれば、ブラティエール(だと思う)。写真ではわかりにくいが、岩が光ってる。
妻が、振り返った方向を撮影してる。
そこには、モンブラン。
左を見れば、ミディ針峰群。
木が入ると画が落ち着くね。
ダイコンソウの仲間だ。
ふと気が付くと、妻がどんどん先を急いでいる。500mくらい離れてしまった。追いつきそうにないので、「おーい!そんなに急がないでも、、、」と後ろから声をかけた。なんと私と似た格好の人が遠くに見えたので、私が先に行ったと思い、途中走ったりしてたそうだ。急に離れたわけだ。 今度から、ザックを判りやすいのにするぞ!
15分ほど急な登りがある。
一汗かくと、突然ドリュが現れる。
たまたま会った人が、「あっちの向こうへ行くと景色がいい」と教えてくれた。
行ってみたら、メールドグラスを一望にできる展望地だ。11:58到着。
近くにいた人(国名は忘れた)に撮ってもらった。
結構すごいところに立ってるみたいだ。
ドリュをつかんでる奥様。
右を見れば、グレポン。
この景色の中でお昼にした。
最高だぁ!
ドリュをバックに花などを撮影していると、雨がポツポツ降ってきた。直ぐに下ることにした。12:38
一度モンタンベールの駅が見えた後、ガスがかかり、途中で少しとれて、また見えてきた。
雨がかなり降ってきたので、雨具を着たけど、まだ撮影は続いていた。
その直後、雷が鳴り出した。撮影を中止して、一目散に駅へ向かった。
駅に着いて、時刻表を見ると、あと2~3分で出てしまう。大急ぎで雨具をしまって乗り込んだ。13:30、モンタンベールを発車。セット券を買っといて良かったぁ。
雨に煙る景色を眺めながら、ウツラウツラしたりするうち、
登って行く電車とすれ違う。軌道はアプト式。本体の歯車と地上のノコギリのような歯を噛み合わせて登って行く。当然遅い。
シャモニーに着くと昔の機関車が展示してあった。
ボイラーが平らで車輪は最初から傾斜がつけてある。
ナンダサカ、コンナサカと登って行ったのを想像すると楽しい。
街中でお買い物をして、ホテルに戻る。
部屋から見えるモンブラン広場には、クライミングボードが二つある。
雨の中、ルート設定をやっていた。13日には世界選手権があるそうだ。残念ながら私たちが帰国した後。